WISCの結果の中で、まず目に入るのが「FSIQ」という数字です。
「IQが〇〇だった」と聞いて、その数値が高いのか低いのか、気にならない保護者の方はいないでしょう。
けれども、FSIQは単純に「できる・できない」を示す数字ではありません。
この記事では、FSIQが何を意味しているのか、そしてその数字をどのように受け止めればよいのかを整理します。
FSIQとは何を示す数字か
FSIQは「Full Scale IQ(全検査IQ)」の略で、検査全体の結果をまとめた数値です。
WISCでは、いくつかの側面から子どもの考える力を測定しますが、FSIQはそれらを総合した全体的な目安を示しています。
そのため、検査結果の説明でもまず最初に示されることが多く、保護者にとっても最も印象に残りやすい数字です。
FSIQはどのように算出されるのか
FSIQは、複数の指標の結果をもとに算出される数値です。
WISCでは、言語理解、視空間、流動性推理、ワーキングメモリー、処理速度といったいくつかの指標が測定されます。
FSIQは、それらを一定の方法で合成して算出されます。
そのため、単純に「平均した数字」というわけではありません。
指標ごとのばらつきが大きい場合には、FSIQだけでは子どもの特徴を十分に表せないこともあります。
FSIQだけで判断できない理由
FSIQは全体的な目安を示す数字ですが、それだけで子どもの特性を判断することはできません。
たとえば、ある指標が非常に高く、別の指標が低い場合、FSIQはその中間あたりの数値になります。
しかし実際の生活では、得意な場面と負担のかかりやすい場面の差、いわゆる「凹凸」がはっきり現れることがあります。
そのため、FSIQを見るときには、指標ごとの凹凸にも目を向けることが重要になります。
FSIQの数字をどう受け止めればよいか
FSIQは、子どもの全体的な傾向を示す目安となる数字です。
その数値は、同年齢集団の中での位置を示すものにすぎません。
大切なのは、数値の高低そのものよりも、その背景にどのような特徴があるのかを丁寧に読み取ることです。
FSIQという数字は、子どもを決めるものではなく、理解を深めるための一つの手がかりです。
WISCでは、FSIQだけでなく指標ごとの特徴を見ることも重要です。
詳しくは次の記事で解説しています。
