WISCの結果の説明では、「指標の差」という言葉が出てくることがあります。
保護者の方からも
「指標の差があると言われたのですが、どういう意味なのでしょうか」
「この差は問題なのでしょうか」
といった質問を受けることがあります。
このような指標ごとの違いは、説明の中で「凹凸」と表現されることもあります。
この記事では、WISCの結果に見られる「凹凸」とは何か、そしてそれがどのような意味を持つのかを整理します。
凹凸とは何を意味しているのか
WISCでは、5つの指標それぞれについて得点が示されます。
(指標については「WISCの5つの指標」で解説しています)
子どもによっては、ある指標が高く、別の指標が低いというように、指標の差が見られることがあります。
このように、指標ごとに得点の違いが見られる状態を「凹凸」と表現することがあります。
つまり、子どもの認知の特徴として、得意な部分と負担のかかりやすい部分があるということです。
なぜ凹凸が生まれるのか
指標の差が見られると、「バランスが悪いのではないか」と心配される保護者の方もいます。
しかし、WISCの結果に凹凸が見られること自体は、決して珍しいことではありません。
人の認知の働きにはそれぞれ特徴があります。
言葉を使って考えることが得意な子どももいれば、図形や空間の理解が得意な子どももいます。
そのため、すべての指標が同じような数値になるとは限りません。
WISCでは、こうした得意な部分と負担のかかりやすい部分の違いを、指標の差として捉えることがあります。
凹凸があることは問題なのか
WISCの結果に凹凸があると、「何か問題があるのではないか」と不安に感じることもあるかもしれません。
しかし、凹凸があること自体が、ただちに問題を意味するわけではありません。
人の認知の働きにはそれぞれ特徴があり、得意な部分と負担のかかりやすい部分が見られることは珍しくありません。
WISCでは、子どもが日常生活や学校生活の中で感じている困りごとと、こうした認知の特徴との関係を考えることが重要になります。
たとえば、ある指標が低い場合、その部分の負担が現在の困りごとにつながっている可能性があります。
凹凸から分かること
WISCで凹凸を見る目的は、単に能力の高低を判断することではありません。
大切なのは、その子どもがどのような場面で負担を感じやすいのかを理解することです。
たとえば、ワーキングメモリーに負担がかかりやすい場合、口頭の指示を一度に覚えることが難しくなることがあります。
逆に、言語理解が得意な子どもでは、説明を言葉で整理すると理解しやすいことがあります。
このように、凹凸を見ることで、その子に合った関わり方や支援のヒントが見えてくることがあります。
凹凸を見るときのポイント
WISCの結果を見るときには、特定の数値だけに注目するのではなく、全体のバランスを見ていくことが大切です。
FSIQは全体的な目安を示す数字ですが、それだけでは子どもの特徴を十分に表すことができない場合もあります。
指標ごとの違いを見ることで、得意な部分と負担のかかりやすい部分が見えてくることがあります。
説明の中では、こうした違いを「凹凸」と表現することもあります。
こうした特徴を理解することが、その子に合った関わり方や支援を考える手がかりになります。
