WISCの結果説明で
「処理速度が少し低めですね」
と言われることがあります。
処理速度と聞くと
「頭の回転が遅いのでは?」
と心配になる方もいます。
しかし、WISCで見ている処理速度は
考える速さそのものではありません。
主に
- 見た情報をすばやく処理する力
- 単純な作業を効率よく進める力
などを見ています。
処理速度で見ている力
WISCの処理速度は主に
- 視覚的な情報を見て
- 手を動かして
- 素早く作業する力
と関係しています。
そのため
- 作業のスピード
- 書く速さ
- 課題を進めるペース
などが結果に影響します。
園や学校ではどのように見えるか
処理速度に特徴がある場合、園や学校では
- 作業に時間がかかる
- 他の子が終わってもまだ終わらない
- 次の活動に移るのが遅れる
といった様子として見えることがあります。
そのため先生から
「少し作業が遅いですね」
と言われることもあります。
ただしこれは
理解ができていないというより、
作業のペースの問題として現れることが多いです。
処理速度が低い=能力が低いではない
処理速度が低いと聞くと、不安になるかもしれません。
しかしWISCでは
- 言語理解
- ワーキングメモリー
- 視空間
- 流動性推理
など、さまざまな力を見ています。
子どもによっては
- 言葉の理解が得意
- 推理が得意
- 視覚的な課題が得意
など、別の力が強いことも多くあります。
そのため、処理速度の数値だけで子どもを判断することはできません。
支援の考え方
処理速度に特徴がある場合は
- 作業時間に少し余裕をもたせる
- 手順を分かりやすくする
- 作業量を調整する
といった工夫が役立つことがあります。
また
一度に多くのことを求めすぎない
ことも大切です。
日常での具体的な関わり方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 結果を受けたあとに家庭でできる支援5選
他の指標との関係
処理速度は、他の指標とも関係して見えることがあります。
たとえば
- 作業が間に合わず、指示が通っていないように見える
- 手順を覚えながら作業するのが難しい
といった場合には
ワーキングメモリーの特徴も関係していることがあります。
▶【WISC】ワーキングメモリーが低いと言われたときの考え方
また、園では
▶【園で「先生の指示が通らない」と言われたとき】WISCの結果から考える理由と支援
のような困りごととして相談されることもあります。
数字だけで子どもを判断しない
WISCは、子どもの得意・不得意の特徴を知るための検査です。
処理速度の結果も
「できないこと」
を決めるためではなく
どんな支援が合うかを考える手がかり
として使うことが大切です。
