WISCの結果を見ると、「言語理解」「視空間」「ワーキングメモリー」など、いくつかの指標が示されています。
これらは、子どもの考える力を異なる側面から捉えるためのものです。
FSIQ(全検査IQ)は全体的な目安を示す数字ですが、子どもの特徴を理解するためには、それぞれの指標にも目を向けることが大切になります。
WISCには5つの指標がある
WISCでは、子どもの認知の特徴を複数の側面から捉えるため、次の5つの指標が示されます。
・言語理解(VCI)
・視空間(VSI)
・流動性推理(FRI)
・ワーキングメモリー(WMI)
・処理速度(PSI)
検査結果では、これらの指標を見ることで、子どもの得意な部分と負担のかかりやすい部分、いわゆる「凹凸」が見えてきます。
言語理解(VCI)
言語理解は、言葉を使って考えたり説明したりする力に関係する指標です。
言葉の意味を理解したり、言葉どうしの関係を考えたりする力などが含まれます。
学校生活では、教師の説明を理解したり、自分の考えを言葉で表現したりする場面に関係します。
この指標は、これまでの経験や学習の影響も受けやすいとされています。
言語理解については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 言語理解が低いと言われたときの見方
視空間(VSI)
視空間は、見た情報をもとに形や位置関係を理解する力に関係する指標です。
たとえば、積木を使って見本と同じ形を作る課題などが含まれます。
学校生活では、図形の理解や図や表を読み取る場面、図工や工作などの活動にも関係する力と考えられます。
視空間については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 視空間が低いと言われたときの見方
流動性推理(FRI)
流動性推理は、新しい問題や場面に対して、どのように考えればよいかを見つけていく力に関係する指標です。
これまでの経験をもとに、「これはこうすればよいのではないか」と対処方法を思いつく力や、いくつかの情報から規則性を見つける力などが含まれます。
学校生活では、新しい問題の解き方を考えたり、応用的な課題に取り組んだりする場面に関係する力と考えられます。
流動性推理については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 流動性推理が低いと言われたときの見方
ワーキングメモリー(WMI)
ワーキングメモリーは、聞いたことや見た情報を一時的に頭の中に入れておきながら考える力に関係する指標です。
よく「頭のメモ帳」のような働きと説明されることもあります。
学校生活では、先生の指示を聞いて覚えておくことや、計算の途中の数字を頭の中に保ちながら問題を解く場面などに関係する力と考えられます。
ワーキングメモリーについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ ワーキングメモリーが低いと言われたときの考え方
処理速度(PSI)
処理速度は、見た情報を素早く処理し、作業を進めていく速さに関係する指標です。
たとえば、記号を見て同じものを探したり、決められたルールに従って書き込んだりするような課題が含まれます。
学校生活では、プリントを解く速さや、板書を書き写す場面などに関係する力と考えられます。
また、作業を一定のペースで続ける力とも関係するとされています。
処理速度については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 処理速度が低いと言われたときの見方
指標を見ることで分かること
WISCでは、これらの指標をあわせて見ることで、子どもの認知の特徴がより具体的に見えてきます。
FSIQは全体的な目安を示す数字ですが、指標ごとの違いを見ることで、得意な部分と負担のかかりやすい部分、いわゆる「凹凸」が分かることがあります。
検査結果を理解するときには、FSIQだけでなく、それぞれの指標にも目を向けることが大切です。
指標の違いは、結果の説明の中で「凹凸」と表現されることがあります。
詳しくは次の記事で解説しています。
