園で「落ち着きがないようです」と言われると、
保護者としては不安や戸惑いを感じることがあると思います。
「じっとしていられないのは性格の問題なのだろうか」
「注意すれば直るものなのだろうか」
そのように考えることもあるかもしれません。
しかし、このような様子の背景には、
WISCで示される認知特性が関係していることがあります。
ここでは、「落ち着きがない」と言われる理由と、
家庭でできる関わり方について整理します。
「落ち着きがない」とはどういう状態か
園での「落ち着きがない」という言葉は、
一つの状態だけを指しているわけではありません。
例えば、
・座っている時間が短い
・体を動かし続けてしまう
・活動の途中で別のことに移ってしまう
といった様子が含まれていることがあります。
関係しやすいWISCの指標
処理速度
見た情報をすばやく処理し、作業を進める力です。
この力に負担がある場合、
・作業に時間がかかり、待つ時間が長くなる
・待っている間に注意がそれてしまう
その結果、周囲からは「じっとしていられない」「落ち着きがない」と見えることがあります。
処理速度については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 処理速度が低いと言われたときの見方
ワーキングメモリー
情報を一時的に保持しながら処理する力です。
この力に負担があると、
・次に何をするか分からなくなる
・活動の流れを保つことが難しい
そのため、途中で動き回ったり別のことに移ったりして、
「落ち着きがない」ように見えることがあります。
ワーキングメモリーについては、こちらの記事で解説しています。
▶ ワーキングメモリーが低いと言われたときの考え方
「落ち着きがない」ように見える理由
同じように見える行動でも、
背景にはさまざまな理由があります。
・やることが分からず手持ち無沙汰になる
・活動の切り替えが難しい
・待つ時間が長く負担になる
これらは「意欲」や「しつけ」の問題ではなく、
環境とのかみ合い方によって生じている場合があります。
家庭でできる関わり方
活動の見通しを伝える
「これが終わったら次はこれ」と、
流れをあらかじめ伝えることで安心して取り組みやすくなります。
待つ時間を減らす
長く待つ必要がある場面では、
・先にできることを用意する
・順番を工夫する
といった調整が役立ちます。
切り替えをサポートする
活動の終わりや始まりのタイミングで、
・声かけをする
・合図を決める
など、切り替えの手がかりを用意すると行動しやすくなります。
家庭での具体的な支援方法については、こちらの記事でまとめています。
▶ 結果を受けたあとに家庭でできる支援5選
まとめ
「落ち着きがない」と言われたときには、
・本当に動き続けているのか
・状況によってそう見えるのか
を分けて考えることが大切です。
WISCの結果は、その背景を理解する手がかりになります。
困りごとの理由を知ることで、
関わり方を少し変えることができます。
無理に抑え込むのではなく、
取り組みやすい環境を整えることが重要です。
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▶ 園で「話を聞いていない」と言われたとき
▶ 園で「指示が通らない」と言われたとき
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