【WISC】言語理解が高いのに困ることはある?結果の見方と関わり方

言語理解が高いのに困ることはある? 指標別の見方・特徴

「説明すると理解している感じはある」

「知っている言葉も多い」

「会話もしっかりしている」

それなのに、

・行動になると止まる
・テストで力を出しきれない
・書こうとすると進まない
・“分かっているはず”なのにうまくいかない

ということがあります。

保護者としては、

「本当は理解できていないの?」
「やる気の問題?」

と戸惑うこともあるかもしれません。

しかし実際には、

👉 “理解”と“実行”の間に負担がかかっている

ことがあります。

WISC(ウィスク)の「言語理解」が高い子は、
言葉や知識の面で強みを持つことがあります。

一方で、

👉 “理解できること”と、
👉 “実際にうまくできること”

は別の場合もあります。

この記事では、
言語理解が高いとはどういうことか、
そして高いからこそ見えにくい困りごとや関わり方について整理します。

言語理解が高いとはどういうこと?

WISCの言語理解(VCI)は、

・言葉の意味を理解する力
・知識を活用する力
・言葉で考える力

などに関係する指標です。

例えば、

・語彙が豊富
・説明を理解するのが早い
・知識への興味が強い
・理由を考えることが好き

といった様子が見られることがあります。

また、

・本を読む機会
・家庭での会話
・読み聞かせ
・上のきょうだいとのやり取り

など、育つ環境の影響を受けることもあります。

そのため、

👉 「言語理解が高い=言葉のすべてが得意」

とは限りません。

一方で、

👉 「知識が多いこと」と、
👉 「言葉を柔軟に理解して使えること」

は同じではありません。

例えば、

恐竜や虫などの知識をたくさん覚えている子でも、

  • 相手に合わせて説明する
  • 抽象的な表現を理解する
  • 会話のやり取りを続ける

ことには苦労する場合があります。

そのため、

「知識量が多い=言語理解が高い」

とは限りません。

「理解できる」と「実行できる」は別の力

子どもが何かを実行するまでには、

・話を理解する
・内容を覚えておく
・順番を整理する
・行動に移す
・最後まで続ける

といった、いくつもの処理が必要になります。

例えば、

「ランドセルを片づけて、宿題を出してね」

と言われたとき。

話の意味そのものは理解できていても、

・途中で別のことに気を取られる
・何から始めるか分からなくなる
・頭の中が混乱する
・書く段階で止まる

ことがあります。

この場合、

👉 “理解できていない”のではなく、
「実行までの処理」に負担がかかっている

可能性があります。

「分かっているように見えやすい」こともある

言語理解が高い子は、

・説明を聞くと理解が早い
・知っている言葉が多い
・受け答えがしっかりしている

ことがあります。

そのため、

👉 「分かっているなら、一人でできるはず」

と思われやすくなることがあります。

しかし実際には、

・実行
・整理
・出力

には別の負担があることも少なくありません。

その結果、

「理解しているように見えるのに、なぜできないの?」

というすれ違いが起こることがあります。

WISCで関係しやすい認知特性

ワーキングメモリー

聞いた情報を一時的に覚えながら処理する力です。

簡単に言うと、

👉 「今やることを頭に置いておく力」

とも言えます。

この力に負担があると、

・手順が抜ける
・途中で忘れる
・順番が混ざる

といったことが起こります。

処理速度

慣れた作業を、
正確かつ素早く進める力に関係する指標です。

この力に負担があると、

・書くのに時間がかかる
・作業のペースがゆっくりになる
・急かされると混乱しやすい

ことがあります。

そのため、

👉 「頭では分かっているのに、出力が追いつかない」

ように見えることがあります。

「知識が豊富」と「伝わる」は別の力

言語理解が高い子の中には、

・難しい言葉をよく知っている
・説明が細かい
・知識量が多い

という子もいます。

しかし、

👉 「言葉を知っていること」と、
👉 「相手に伝わるように話せること」

は別の力です。

例えば、

・相手に合わせて説明する
・要点を整理する
・相手の気持ちをくみ取る

ことには苦労する場合があります。

そのため、

「言葉は達者だけど、会話がかみ合いにくい」

「説明は長いけど、伝わりにくい」

ということもあります。

家庭でできる関わり方

「分かってるでしょ」で済ませない

説明を聞くと理解しているように見える子ほど、

「できるはず」

と思われやすくなります。

しかし実際には、

・書き始め
・手順整理
・行動開始

で止まっていることがあります。

「どこで止まりやすいのか」
を整理することが大切です。

「止まり方」に合わせて支援を変える

例えば、

忘れてしまう

→ メモやチェック表を使う

多すぎると止まる

→ 一つずつ伝える

書き始めで止まる

→ 最初の一行を一緒に考える

疲れると止まる

→ 途中で休憩を入れる

など、

👉 「困り方に合わせて支援を変える」

ことが役立つ場合があります。

「正しいこと」と「伝わること」を分けて考える

言語理解が高い子の中には、

「正しいこと」

を大切にする子もいます。

しかし、

👉 “正しいことを言う”ことと、
👉 “相手に伝わりやすいこと”

は別の場合があります。

「どう言えば相手が受け取りやすいかな?」

と一緒に振り返ることで、
やり取りがスムーズになることもあります。

まとめ

WISCで「言語理解が高い」と言われると、
安心する保護者の方も多いと思います。

実際に、

・語彙
・理解力
・知識への関心

などは、その子の強みになることがあります。

一方で、

👉 「理解しているように見えること」と、
👉 「実際にスムーズにできること」

は別の場合もあります。

大切なのは、

「言葉ができるから大丈夫」

と決めつけることではなく、

👉 どこで負担が起きているのか

を整理することです。

WISCの結果は、
子どもを評価するためだけでなく、

👉 「どんな関わり方が合いやすいか」

を考えるヒントとして役立つことがあります。

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